避妊とは

避妊は、望まない妊娠を防ぐための重要な手段です。
経口避妊薬(低用量ピル)は計画的な避妊法として毎日内服します。内服忘れが無ければ避妊効果は高いです。
毎日ピルを内服することが難しい場合は、子宮内に挿入する事で持続的な避妊効果を得るミレーナ(避妊リング)があります。
緊急避妊(アフターピル)は避妊ができなかった場合の最後の方法として性交後に内服しますが避妊効果は絶対ではありません。
経口避妊薬(低用量ピル)
経口避妊薬には卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの女性ホルモンが含まれており、排卵を抑制することと、子宮内膜や子宮頸管粘液を変化させることで妊娠を予防する効果があります。
毎日決まった時間に内服することで、非常に高い避妊効果が期待できます。また、月経周期が安定し、生理痛が軽減されることがあります。
副作用について
ピルを飲み始めた初期に、嘔気や、不正出血が起こることがあります。その他に副作用として、頭痛、乳房の張りなどの症状があらわれることがあります。これらの症状は内服を継続することで数週間でおさまっていくことが多いです。
また重篤な副作用として、ピル服用によって、血栓症のリスクがわずかに高まるといわれています。血栓症は、タバコや、高血圧、肥満、40才以上などがリスクをあげるため、事前にピル問診表でリスクを評価します。また、予兆のある片頭痛や50才以上の方にはピルの処方はできません。
ミレーナ(避妊リング)
ミレーナは子宮内に挿入するT字型の小さな器具で、黄体ホルモンを長時間放出して高い避妊効果をもたらします。
近年では過多月経など月経困難症の治療にも用いられていますが、避妊目的でミレーナを使用する場合は保険適用外となります。
1回の挿入で、最大5年間の避妊効果が期待できます。妊娠を希望する場合は取り外すことで挿入前の状態に戻ります。
注意事項
ミレーナの挿入時期は、月経開始して4~7日目ごろが、月経血が減ってくることと妊娠している可能性が低いことから適しています。
挿入前に内診や経腟超音波検査で子宮の確認を行います。また、挿入後にも定期的なミレーナの検診が必要です。有効期間(最大5年間)を過ぎる前に交換・除去を行う必要があります。
長年入れたままにしておくと抜去が困難になることや、子宮内感染の原因になります。
副作用について
挿入後しばらくの間、月経時以外に出血が続くことがあります。また、ミレーナが抜けてしまったり、子宮の壁に入り込んだりすることや、子宮の感染が起こることがあります。
稀に妊娠することがあり、妊娠を疑う兆候を注意してください。妊娠した場合は異所性妊娠(子宮外妊娠)にも注意が必要です。
緊急避妊(アフターピル)
緊急避妊(アフターピル)は避妊に失敗したり、避妊ができなかった場合に、緊急時に用いる最後の避妊法です。
排卵を遅らせたり、卵子の受精を妨げたりすることで妊娠を防ぎます。緊急避妊の避妊効果は100%ではないため、あくまで緊急時に使用するものです。これを常用することは勧められません。
計画的に避妊をしていくには効果の高い経口避妊薬(ピル)の継続やミレーナの使用が勧められます。
緊急避妊薬について
当院の緊急避妊薬はレボノルゲストレル錠1.5mg「F」による単剤1回内服としています。
性行為後72時間以内(3日以内)に服用すれば妊娠する確率を低下させますが、避妊効果は100%ではありません。妊娠阻止率は性交後24時間以内は95%、25~48時間で85%、49~72時間で58%とされていて、服用時間が早いほど効果が高いといわれています。
副作用について
服用後、悪心、下腹部痛、頭痛、嘔吐が起こることがあります。服用後2時間以内に嘔吐した場合は、追加服用が必要です。
服用後の注意
緊急避妊の服用後であっても、排卵遅延が起こりえますので、その後も避妊が必要です。
また服用の3週後に妊娠検査などで妊娠の確認をすることが勧められます。
- 診療内容
(診療科目) - 産婦人科 婦人科
- 院長
- 市原三義
- 住所
- 〒154-0015
東京都世田谷区桜新町1-40-8 桜新町クリニックモール5階 - アクセス
- 東急田園都市線:「桜新町駅」西口徒歩4分、「用賀駅」東口徒歩10分
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