がんヘルスケア

がんヘルスケア

当院では、子宮がんや卵巣がんなどの婦人科がん(子宮がん、卵巣がん など)の治療を行った患者様の退院後のケアも行います。病診連携によって、がん治療を受けた病院と情報を共有するなどして、これまでどのようながん治療を受けてきたかを把握して検診内容を相談します。

また、近年はがんサバイバーに対して、再発に対する経過観察だけではなく、QOLの維持向上をトータルサポートで行う“がんヘルスケア“の重要性が言われています。婦人科がんでは、卵巣温存のリスク,治療中・治療後に生じる諸症状・疾患について、卵巣欠落症状・更年期障害、骨粗鬆症やホルモン療法などを含めたケアをさまざまな角度から行います。婦人科がん治療後の方が、よりよく生きるためのサポートをします。

病院でのがん治療後に、当院で経過観察などの診察を当院で受けたいという患者様は是非ご相談ください。

乳がん治療中の婦人科検診とは

乳がんに罹患した患者様の治療法には、手術療法、放射線療法、ホルモン療法、分子標的治療薬、化学療法などがありますが、ホルモン療法で抗エストロゲン剤を服用する場合、乳腺には抗エストロゲン作用が機能することで、乳腺細胞に達したとされるエストロゲン(女性ホルモンの一種)の働きを阻害するようになります。ただ、抗エストロゲン剤を服用しても全てのエストロゲンの分泌を阻害するわけではなく、例えば子宮内膜では、エストロゲンが作用している状態になっているので、子宮体がんが発生するリスクが高くなると言われています。

また日本人の全乳がん患者様の約5%程度にBRCA遺伝子変異があるとされる遺伝性乳がん・卵巣がん症候群の方がいると言われています。この遺伝子変異があると卵巣がんに罹患する生涯リスクも40%程度あると言われています。

これらのリスクをできるだけ低減させるためには、定期的に子宮体がんや卵巣がんの婦人科がん検診を半年あるいは1年程度の間隔で受けることが望ましいです。当クリニックでは、各種婦人科健診を行っていますが、乳がん治療中の患者様にできるだけ受診していただきたい検査(子宮頸部細胞診、子宮内膜細胞診、超音波検査)がありますのでご相談ください。