子宮頸がんとは

子宮頸がん

子宮頸部とは、腟からみた子宮の入り口部分を言います。この子宮頸部に発生するがんが子宮頸がんです。

子宮頸がんは、30~40代の女性に増加しています。初期の場合は自覚症状が現れづらいです。がんが進行すると、不正性器出血や性交時の出血、おりもの異常、下腹部痛といった症状がみられるようになります。

ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症しますが、主に性行為が原因とされています。感染自体は珍しいことではなく、感染する割合は生涯に全女性の80%以上とされています。そのため、性行為を経験する前に子宮頸癌ワクチンの投与が有効です。子宮頸癌になりやすいHPVの型(16型、18型など)が感染すると一部の方で子宮頸部異形成や子宮頸がんを発症することがあります。また男性もHPVに感染で尖圭コンジローマや陰茎がん、中咽頭がんの原因となります。

世田谷区では20歳~39歳までの女性区民、40歳以上の偶数年齢の女性区民を対象にした子宮頸がん検診を実施しているので、対象とされている方はぜひ受診されるようにしてください。

世田谷区子宮がん検診≫

会社で子宮がん検診があれば検査することをお勧めします。また子宮頸がん検診の際に、過去6か月以内に不正性器出血や褐色帯下があった場合は可能であれば子宮体がん検診と経腟超音波検査の検査をご相談ください。
子宮頸がんは自覚症状が起きにくいがんですが、子宮の入口部に発生することから検診を受けることで発見されやすいがんでもあり、早期に発見して治療することができれば、予後が比較的良好ながんと言われています。子宮がん検診は定期的に受けられるように勧めています。

子宮頸がん検査について

子宮頸がんの検査(一次検診)の内容につきましては、問診、内診(視診)、子宮頸部細胞診になります。問診では、月経周期など月経の状況、妊娠や分娩の経験の有無、ホルモン治療をしているか、直近の半年間で不性器出血などがあったか、これまで子宮頸がん検査を受けたことがあるかといったことをお聞きします。次に内診を行い、子宮頸部に腫れやしこりなどの病変があるかどうかを医師が確認していきます。内診では、腟内と腹部を手で押さえるようにして子宮頸部を触診します。

これらの後に子宮頸部細胞診となります。この場合は専用のヘラで子宮頸部の表面をこすって細胞を採取し、顕微鏡下で異常細胞の有無を調べます。採取の際に痛みを感じることは少なく、内診自体は異常がなければ数分で終了します。結果が出るまでは2週間程度かかります。そして結果を伝えらえた際に異常ありとなった場合は、コルポスコピー検査(子宮頸がん検診精密検査:別項に説明があります)を行います。

コルポスコピー検査(子宮頸がん検診精密検査外来)

子宮頸がん検診では、まず細胞診検査(頸部細胞診)を行います(一次検診)。その結果、異常が疑われるという際に行われるのが、コルポスコピー(腟拡大鏡)による子宮腟部の観察です。これをコルポスコピー検査(二次検診)と言います。

定期的に受けられている健康診断や市区町村の自治体で実施している子宮(頸)がん検診で詳細な検査が必要(要精密検査)という結果が出た場合は、これといった症状もないからということで放置するようなことは決してしないでください。子宮頸がん検診の要精密検査となった場合、症状が出る前の前がん状態(子宮頸部異形成など)や初期の子宮頸癌が隠れている可能性があるのです。

子宮頸がん検診で要精密検査となった場合、2次検診のコルポスコピー検査をします。この検査で、肉眼ではわからないような病変をカメラで拡大して確認します。そして3%酢酸溶液を子宮腟部に塗布して、異常部分がある場合は、組織が白く変色します。異常所見がある場合は、生検鉗子で数ミリほどを子宮腟部の組織を採取します。また異常所見が表面に確認できない場合は、少しく奥の子宮頸管内を掻爬して組織を採取します。それらを採取した組織を、顕微鏡で調べる病理検査を行います。検査後は組織採取した部位から出血がありえるため、タンポンの挿入をします。当日は自宅で安静をしていただき、タンポン抜去後など性器出血が多い場合は受診していただきます。
出血病理検査の結果は2週間程度かかるため、2週後に結果を確認のため受診していただきます。

これらの結果、経過観察となった場合は継続して通院管理をしていきます。子宮頸部の軽度異形成(CIN1)や中等度異形成(CIN2)で治療を必要としない通院管理の場合は、子宮頸癌の進展リスクを判定するため、HPV(ヒトパピローマウイルス)のハイリスク型(16,18,31,33,35,45,52,58型)があるか検査して、その後の検診間隔を相談します。
また、子宮頸部の高度異形成(CIN3)や子宮頸癌などで治療が必要と医師が判断した場合は、適切とされる病院を紹介させていただきます。なお当クリニックでコルポスコピー検査を行うのは、日本婦人科腫瘍学会が認定する婦人科腫瘍専門医・指導医の医師になります。検査に不安があるという場合もお気軽にご相談ください。

子宮頸がんワクチン相談

子宮頸がんワクチン相談

子宮頸がんワクチンとは、子宮頸がんの予防を目的としたワクチンです。小学6年生~高校1年生相当の女性に定期接種が可能なワクチンのひとつです。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)が持続的に感染することで、異形成を生じた後に浸潤癌となることが知られています。性交経験がある方は一生に一度は感染するといわれています。HPVは多くの型がありますが、子宮頸がんの原因ではHPVの16型と18型で約60%を占めます。子宮頸がんワクチンはHPV16型18型の感染を予防することで、子宮頸がんの前がん状態の異形成を予防する効果があります。

子宮頸がんワクチンには2価と4価と2種類のワクチンがあります。いずれも子宮頸がん発症原因の50~70%を占める16型と18型のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防する効果があります。
2価HPVワクチンのサーバリックスは16型18型と、4価HPVワクチンのガーダシルは16型18型に加えて尖圭コンジローマの原因となる6型と11型の予防効果があります。
接種回数に関しては両ワクチンとも計3回の接種が必要です。なお1回目に2価HPVワクチンを接種した場合は、3回目まで2価を接種し続けてください(4価HPVワクチンも同様です)。

子宮頸がんワクチンの接種後に多様な症状(慢性疼痛や関節痛 など)が出たといった報告が上がるなどして、現在は積極的な勧奨は行われていません。ワクチン接種後の局所の疼痛や不安がそれらの症状を惹起したことは否定できませんが、ワクチンとの因果関係があるとは証明されていません。ワクチンを接種した後や、ケガなどの後に原因不明の痛みがつづいた経験のあるかたは注意する必要があります。
また一部のHPVはワクチンでも予防できないため、ワクチン接種の有無にかかわらず子宮頸がん検診は受ける必要があります。

子宮頸がんワクチンの接種を受けることで、異形成の発症を予防して最終的に子宮頸がんを予防する効果が期待されます。
接種をすることによるメリット、デメリットをしっかり理解したうえで接種を受けるもしくは止めるといった判断をされることをお勧めします。判断をするにあたって情報が乏しいという場合は、ご相談もお受けします。

世田谷区では、HPVワクチンの予防接種を小学6年生~高校1年生を対象に無料で実施しています。詳細については、世田谷区の公式ホームページをご参照ください。

世田谷区のヒトパピローマウイルス感染症(HPVワクチン)は→こちら