内視鏡手術相談とは

婦人科で行われる内視鏡手術は腹腔鏡手術と子宮鏡手術があります。

当クリニックでは、内視鏡手術のご相談もお受けしています。当院長は、日本婦人科腫瘍学会が認定する婦人科腫瘍専門医・指導医でもあり、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医でもあります。患者様が腹腔鏡手術を希望される場合は、MRI検査や超音波検査を行うなどして、原因となる病変をまずはしっかり確認し、手術が必要と当院長が判断した場合に内視鏡手術を行う病院を紹介していきます。

程度の創を腹部に数カ所おこない、二酸化炭素ガスでお腹を膨らませた後にその創から腹腔鏡と呼ばれるカメラ(内視鏡)を挿入していき、映し出された映像を医師がモニタで確認しながら、別の創から挿入した操作鉗子などによって、子宮内膜症であれば病変の病巣を除去する、焼灼するなどしていきます。同手術は全身麻酔下で行われ、子宮内膜症のほかにも子宮筋腫や卵巣腫瘍といった婦人科疾患、近年は子宮頸がん、子宮体がんでも用いられています。3日から1週間程度の入院で手術されることが多いです。
利点としては、傷が小さくて済む、開腹手術よりも傷の痛みが少ない、癒着が起きにくい、出血量が少ないということがあります。一方デメリットとしては、手術時間が長い、合併症のリスクが高い、また気腹(お腹に二酸化炭素を入れて膨らませる)をする必要があるので呼吸機能に何かしらの問題がある場合は適用できないということもあります。ご相談の際は、利点だけでなく、デメリットについてもお話し、同手術を受けるか否かの検討材料としていただきます。

子宮鏡手術は、数ミリのカメラを腟から子宮口を通して子宮内を観察します。胃カメラと同じようなイメージで、腹部を切開するような手術ではありません。カメラの先端に電極が付いていてカメラで確認しながら、子宮内腔に突出した粘膜下子宮筋腫や子宮内膜ポリープを切除します。日帰りから3日程度の入院で手術されることが多いです。

紹介先の施設につきましては、患者様のご要望になるべく沿った病院をご案内いたします。内視鏡手術の適応が各病院によって異なりますので、術前に薬物療法が必要となるほか、場合によっては内視鏡手術が行えないということもあります。また施設により、ロボット手術を相談されることがあります。